人気ブログランキング | 話題のタグを見る

スイカ色のマニキュア。 大根の月。


向田邦子さんが飛行機事故で亡くなられてもう何年経つだろう。夏だった。

あの不慮の事故で亡くなられる数年前から、テレビの脚本だけでなく、文章をあちこちで見掛けるようになり、その文章に魅了されて、ほとんどのものは読んだ。

昨日の画像はスイカ色のマニキュアなのだが、これは「冬の運動会」というのに出てくる。 化粧品屋で、ふと目について、普段はこのような色など買わないのだが、この色を見たとたん、「スイカ色のマニキュア」という言葉が浮かんだ。

向田邦子さんは、こういうふうに、ドラマの中でも、はっとする言い回しをされる。
「大根の月」というのもあって、これもひどく感心したものだ。
大根をうすく、うすく輪切りにしていくと、たまに手元がくるって、半欠けの大根が切れることがある。それを、向田さんは、昼間に見える白い月に例えた。 

なにかそういう、日常の中にある、小道具の使い方が非常にお上手だったとおもう。
もっと読みたかった。残念な事故でありました。


スイカ色のマニキュア。 大根の月。_d0101846_7265470.jpg

Commented by mamaさん at 2008-07-30 07:19 x
おはようございます。向田邦子さんのご本はわたくしも大好きでした。飛行機事故のニュースを聞いたときは衝撃でしたが、どこかで「アァやっぱり」とも思いました。眉の辺りが淋しげなお顔でしたよね?
Commented by nobukoueda at 2008-07-30 07:23
スイカ色かあ・・・こどもも時々ステキな呼び名で色に名前をつけますが・・
日本古来の色には本当にステキな呼び方いっぱいよね。
向田さんも生活、生き方だいすきでした。
私はそういったステキな名前がつけられないの・・
いつも作品のタイトルなんかステキにつけたいとおもいながら・・
イメージ湧かずそのまんまに^^;
Commented by optimistic-pi at 2008-07-30 08:01
もしかして
NHK「没後20年  向田邦子が秘めたもの」のビデオを
お持ちだったり?
Commented by new-kero at 2008-07-30 08:51
「大根の月」で何か脳にパチンと来るものがあって・・・
何だろうと思って調べたら(パソコンって便利)、昔見たドラマでした^^
確か万田久子さんが主人公だったような・・・?
包丁を研ぐのが習慣なんだけど、つまみぐいに手を伸ばした息子の指を
切っちゃう→家庭崩壊、のような話だったっけか。すごく印象深い物語でした。
そうか・・・・大根の切りそこねのことを「大根の月」・・・素敵。
Commented by mototot at 2008-07-30 09:02
阿修羅のごとく、を見ていたのは若い頃だったから、今見るとまた違うでしょうね。確かに加藤治子は必要不可欠ですな。
昨今、また、家族とか、特に母親を美化するような傾向があるので、向田さんの作品ならがつんといけるのに。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 09:24
★mamaさん 「あぁやっぱり」というのわかります。 その前からものすごい勢いで執筆活動されていましたからね。まるであの事故を予見するように。 書いていただいて、いいものをいただいた想いです。
Commented by Nicole-ay at 2008-07-30 09:30
昨日はバタバタしていてパソコンの前に座るのが遅かったのでマニュキュアの瓶「あたり」でしたが、ヒントがなければ「はずれ」でした。向田さんと志村喬ですぐにわかりました。TVドラマはよく見ていましたが、クロワッサンで取り上げられたりしてそのころから興味を持ち始め、ほとんどの作品や特集雑誌は読んだと思います。「むつかしくて家族に偉そうにしている」ご自分のお父様をこよなく愛されていた人だと思います。今ご存命ならどんな作品を書かれていたのでしょうか?
Commented by daikatoti at 2008-07-30 09:30
★nobukouedaさん とても言葉を大切に扱っておられた方でした。
言葉にお洒落をしなさいというようなことをおっしゃっていました。
こういうはなしがありました。
昔まだ駅の券売機の無い頃、あわてていて渋谷駅で、「渋谷一枚!」といって切符を買ってしまったとき、駅員さんが「只ですよ」と答えられて、瞬間、その駅員さんに恋をした、という話がありました。
作品のタイトルは、あんまし奇抜なものより普通のもののほうがいいんじゃないでしょうか^^
Commented by daikatoti at 2008-07-30 09:32
piさん  そのような番組があったんですね。見逃してます。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 09:36
★new-keroさん  そうそうドラマでありました。つい最近ビデオをみたものでよく覚えてます。主演は田中裕子です。姑役が加藤治子。最後に加藤治子さんは、うなぎを二人前食べて電車の中で脳卒中おこしてしまうんです。
大根の月って、ほんと、よくぞ言った、という感じですね。
Commented by mican-lingo at 2008-07-30 09:38
あ、大根の月、年に何度か空を見上げて思い出します。
ドラマの主人公は田中裕子さん(ジュリーの奥さんよっ)でした。
お父さんが小林薫でいただきもののハムを切ってたような記憶。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 09:41
★motototさん  「阿修羅のごとく」はいいですね。細かいところの描写がなんともいえませんね。ももう一回じっくりビデオをみてみたい。 これにもうなぎが小道具として絶妙に使われているんですよね。
最近家族や母親を美化してるんですか?ふーむ、最近のドラマはさっぱり軽いですね。 ああいう濃いドラマをもう一度見たいもんだ。
Commented by yocchi0220 at 2008-07-30 10:04
大根の月は知らなかった・・・ショック。

今日は阿修羅のごとくのテーマソングが頭から離れなさそう・・・
向田作品大好きです。佐分利信のイメージもあります。私は杉浦直樹
さんが大大好きです。あ、後半は小林薫、四谷シモンってのもありかな。

吉村実子さんと岸本加代子がタクアンを食べるシーンも好き。
Commented by min_y at 2008-07-30 11:22
私も向田邦子さん、大好きです。ドラマは初期の頃のは見ていなかったんですけど。「阿修羅のごとく」あたりからしっかり見てました。
私は特に向田さんのエッセイが大好き。
私の母の世代に近いはずの向田さんの子供時代とか青春時代とかを、なぜかとても懐かしく感じます。
Commented at 2008-07-30 11:33 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 16:07
★Nicoleさん  すいません、いつもなぜかNicoleさんとこで中断してしもて。  昔のお父さんってああいうふうだったんでしょうね。
寺内貫太郎一家は、ああいうところから生まれたのがわかりますね。 お父さんだけ一品別にするとか、おかぁさんや娘さん達みなでお客の接待したり、それでお料理好きになられたんですよね。お父さんに関するエッセイも大好きでした。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 16:11
★mican-lingoさん わたしも年に何回か空をみて「あ、大根の月だ」とつぶやきます。  そうそう、keroさんジュリーの奥さんやないですか! 小林薫がご亭主役でしたね。 坂道を駆け下りてきて、タクシーと間違えて人の車に乗り込むのですよね。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 16:15
★yocchiさん  わたしも「阿修羅のごとく」と書いたとたん、あの音楽が頭に鳴り響きましたわ。 小林薫はファンのひと多いね。四谷シモンとはまた、マニアックなことで。
あ〜、そのシーンははっきり覚えている訳でもありませんが、そういうところが、うまい人でしたね。他の人には出来ないことです。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 16:18
★min_yさん わたしも読んだのはほとんどエッセイです。ドラマはなんでしたっけ、エッセイをいろいろ繋ぎ合わせて構成してあったようにおもったんですけど、違ったかな。
亡くなった年が51歳だったと知って、随分今考えると早死にだったのだなと思いました。
Commented by daikatoti at 2008-07-30 16:23
★鍵コメさん 亡くなった後に出たお料理の本もっていますよ。
食器のコレクションもたいしたものですね。 この前、「向田邦子展」とかいうのやっていたのだったっけ?  うん加藤治子の赤い長襦袢ね^^それプラスうなぎだったっけ。 加藤治子さんって昔からすごい老け顔なんだけど、若いのよね。ほんとは。
Commented by new-kero at 2008-07-30 16:41
田中裕子さんやったんか・・・。
どこで万田さんに記憶がすり替わったんだろう・・・?(;´Д`)
Commented by 通りすがり at 2008-07-30 20:50 x
横からすみません。
大根の月、万田さんが演じられたドラマもありましたよ。
どちらも正解みたいです・
Commented by konnitiwan at 2008-07-30 22:26
こんばんわー。「阿修羅もごとく」は人気ですねー。やっぱり強烈な音楽のせいでしょうか。わたし、「あ・うん」のアルビノーレのアダージョ好きですよ。曲を耳にするたび、物語のフランキー堺や杉浦直樹、岸本加世子などや、息をひそめて暮らす時代に突入していく様を思い出します。
Commented by daikatoti at 2008-07-31 06:01
★new-keroさん 無意識にジュリーの奥方をすり替えたのかと
思いましたが、↓ 別バージョンもあるそうです^^
Commented by daikatoti at 2008-07-31 06:02
★通りすがりさん  リメイクもされていたんですね。
情報ありがとうございます。
Commented by daikatoti at 2008-07-31 06:10
★konnitiwanさん 「あ、うん」は見たけれど、そんなに記憶に残っていないのですわ〜 音楽もYouTobeで聞きましたが、記憶にないっす。阿修羅はトルコ行進曲?でしたっけ? どうも派手なものしか記憶に残らないのかも。。
「あ・うん」もずいぶん細々した描写があったような。向田ファンとしてはもう一回ちゃんと見てみます。
Commented by 三毛猫 at 2008-07-31 08:45 x
向田邦子さんのドラマ全盛のころ、TVを持ってなかったので、見てないので、ここで発言する資格はないのですが・・。
向田さんの写真姿は女優さんのように、うつくしいですね。
恋人だった写真家の人が撮っていたはず。
恋は道ならぬ不倫の恋。
そして結婚へこぎつけた時には恋人は病に倒れ、悩みぬいた末の自死。
ソンナナカデ、ドラマを書いていた。
ドラマが迫真に迫るのもすさまじい修羅の代償の上のこととおもわれてなりません。
向田さんが、もし、自ら修羅道を歩んでなかったら、どんなドラマを書いていたのでしょう。
心が、痛んでついいらぬことを書いてしまいました。
お許されたし。
Commented by daikatoti at 2008-07-31 12:15
★三毛猫さん テレビなしの生活もいいものです。

ものすごくきれいに写ってる写真ありますね。
その恋人の話は最近発表されたものですよね、読んでいないのですが、なんだか壮絶ですね。壮絶です。
あの写真は、その方が撮られたものだったのですね。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by daikatoti | 2008-07-30 06:11 | 日々のこと | Comments(28)

毎日綴る絵日記帳    まるかバツか答えがふたつしかないって オカシイ


by toti