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2007年 08月 14日 ( 1 )

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今朝は、蝶の蛹が羽化して飛び立っていきました。蝶々の模様の縮緬。昔のものだから
しぼがはっきりしていていいねえ。色もうつくしい。

※    ※
DVDで細雪を見た。 太平洋戦争の始まる直前の昭和13年頃の話だ。
これをみていると、戦後日本がどう変わっていったか、というのがよく見えてくる。

この頃は家父長制度というのがあって、家の中ではっきりした上下関係があった。
女より男が優先され、長男次男の格差もはっきりしていた。親戚付き合いも大事で
なによりも世間体ということが優先される。
こう書いていくと、何だか面倒なことばかりで、こんなことなくなってよかった、
という気持ちも大いにある。
今、格差社会ということがいわれるけど、戦前は、冗談でしょうというくらいな格差社会である。 細雪一家と女中とは、はっきり身分が違う。細雪姉妹は、何の遠慮もなく、女中たちをしかりつけ、また、奥としての体面を保とうとしたりする。妙子さんが丁稚あがりの板倉との結婚をほのめかしたとき、そういうひとを弟にもつのはいややと姉たちはいう。

団塊の世代の人間は、こういう世界も垣間見て知っている。新しい考え方と、古い考え方の狭間に位置している。 だから、子供たちにもはっきりした意見というのが言えなかった。どっちもありなのである。はっきりした価値観で貫き通すということができなかった。 日本を悪くしたのはわれわれの世代だと、いわれることもあるが、なるほどワタシたちには、細雪姉妹がもっていたような、確固としたルールがなかった。ルールがくずれたのである。 そのルールが今も続いていたとしたら・・・ワタシなどは息苦しくてとてもやっていられないのだが。ある意味、ウツクシイ国日本、安全な国日本は、そういった息苦しさで作られていたのかもしれない。

息ぐるしい世界だけれど、あまりに円熟していて、うっとりと、懐かしい細雪の世界なのであります。